「ピップ」と「スプレッド」

取引用語な理解の必要性

FX取引の世界では、基本用語の正確な理解がとても重要です。特に、他のトレーダーとのコミュニケーションや、ウェブサイトや書籍からの知識吸収の際に、用語の意味をしっかりと把握していないと、誤解を招いたり、自分自身が誤解してしまうことがあります。たとえば、ピップやスプレッドのような用語を正確に理解していないと、市場の分析や戦略の議論で混乱を生じる可能性があります。これは、取引の成功に向けた道のりで大きな障害となり得ます。また、ウェブサイトや書籍で新しい戦略やノウハウを学ぶ際にも、用語の誤解は知識の取得を妨げ、間違った方向へ進む原因となりかねません。正しい用語の理解は、、正確な知識の獲得するために押さえておきたいところです。今回の記事では、FX取引の基本用語をしっかりと学び、成功への第一歩を確実なものにしましょう。

「pip(ピップ)」とは?

ピップは「Percentage in Point」の略で、通貨ペアの価格変動を測る最小単位ですが、通貨ペアによってこの最小単位の値が異なります。

日本円を基軸とする通貨ペア(例えば、ドル/円)と、日本円以外の通貨ペアとでは、ピップの定義が他の通貨ペアと異なりますので、要注意ですね。

ドル/円の場合: ドル/円のピップの値は0.01円です​​​​。例えば、USD/JPYが110.50から110.51に上昇した場合、これは1ピップの上昇となります。この場合、小数点以下第二位の変動がピップに相当します。

他の通貨ペアの場合: 例えばユーロ/ドルでは、ピップの値は0.0001ドルです​​。例えば、EUR/USDが1.1010から1.1011に上昇した場合、これが1ピップの上昇となります。この場合、小数点以下第4位の変動がピップに相当します。

これらの違いは、各通貨の価値と市場での表現方法に由来しています。通常、多くの通貨ペアでは小数点以下4桁目の変動を1ピップとしますが、円を含むペアでは小数点以下2桁目の変動を1ピップとすることが一般的です​​​​。 そして、基本的には複数形で使用されるので、pips(ピップス)として使われることがおおいですね。

「スプレッド」とは?

まずはこちらの画像を見てください。これはある空港にある両替所の交換レートを表示したボードです。みなさんも海外旅行に行くときに使った経験があるかと思います。よく見ると、ドルについて、BUYが110.22円、SELLが107.22円となっていますね。これはどういう意味かというと、この両替所は、1ドルを110.22円でお客様に販売(両替)しているのです。そして逆にお客様の1ドルを107.22円で買い取って(両替)くれるのです。

なんか、納得いかないです。リンゴを107円で買い取って、110円で売るってことみたいな話ですよね?

そうだね。でも古本屋さんとか中古車販売でも同じですよね。両替所も働いている従業員の給料も払わなければいけないし、店舗の維持にもお金は必要だし、企業としての利益も出さなければならないので、安く買ったものを高く売るというビジネスです。

そう言われれば確かにそうなんですけど・・・それで今回のスプレッドという言葉とどう関係してくるんですか?

「スプレッド」は、買値と売値の「差」を指します。買値(証券会社が通貨を買う価格)と売値(証券会社が通貨を売る価格)の間のこの「広がり」または「差」がスプレッドと呼ばれます。
言うなれば、トレーダーが証券会社に支払う手数料と考えるとわかりやすいですね。
そして、FXの世界では、トレーダーが買う値段はASK(アスク)、売る値段はBID(ビッド)と呼びます。

なるほど。だからポジション持った瞬間は、毎回マイナスになるのはこのスプレッドのせいなんですね。

そうです。だからトレーダーは常にスプレッド分のマイナスからスタートすることになります。

ハンデですね・・・

ハンデというよりは、コストと考えるべきでしょう。そのコストを支払って利益を手に入れる機会を買うということです。なので、しっかりと考えてチャレンジする必要があるんですね。

スプレッドは広がる

ここまで説明してきたスプレッドですが、これは固定されたものではなく、それぞれの証券会社によって異なります。このスプレッド(いわば手数料)が少ないことをPRしている証券会社もあります。ただ、ここでお伝えしたいことは、同じ証券会社であってもスプレッドは広がる場合があるので注意が必要ということです。

では具体的にどういう時にスプレッドが広がるのかを解説します。

・主要市場が閉まっている時間(例えばアジア市場が開く前や週末)など、市場の流動性が低下する時間帯では、スプレッドが広がる傾向があります。

・雇用統計等の経済指標の発表や中央銀行の決定など、市場に大きな影響を与えるイベントの際にもスプレッドが広がることがあります。

まとめになりますが、基本的にスプレッドが狭い証券会社を選ぶことが大切です。

そして、市場の流動性が低くなっている時は、スプレッドが広がっているので、エントリーポイントとしては、あまり選ばない方がいいです。

また、大きな経済指標の発表や、重要な要人発言の前に「狭い損切り幅」でポジションを持っていると、スプレッドの広がりによって、ポジションが解消されてしまう場合があるということです。

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