エリオット波動を知っていますか?
FXをするには、みなさん何かしらのテクニカル手法を学び実践されていると思います。代表的な移動平均線から、取得難易度の高い一目均衡表まで、それは様々です。
その中で、「エリオット波動」については、どのような印象があるのでしょうか?エリオット波動理論は、1930年代に、ラルフ・ネルソン・エリオットという人物が発見した価格変動の原理と言われています。トレンド方向に進む5つの波と逆方向に進む3つの波によって相場が動いているとするものです。
ネット民の声を聴いてみると、市場の大きなトレンドを把握することのできるツールという一方で、人によって、異なる見解があったり、習得に時間がかかる上に、実際のトレードは使えないという意見が大半を占めるように感じます。
確かに、基礎的な知識を習得するだけでもそれなりの時間がかかりますし、それをトレードで実際に使うとなると、更に学習が必要です。
エリオット波動を習得するとどうなるのか?について、わかりやすいイメージで言うと、相場における交通ルールを理解できるということです。
小さな子供が隣に横断歩道があるのに、そこを使わずに車がビュンビュン通っている道路を渡ろうとしたり、青信号が終わり黄色になっているのに、渡ろうとしたりする子供を見て、危ないと思ったことはないでしょうか?
エリオット波動を学ぶことで、交通ルールがわかり目の前の道路の状況がわかり、安全に道路を渡れることができるようになるということです。
もしも、みなさんがトレードをしている時に、ポジションを持った後で、その上下に一喜一憂して、ドキドキハラハラしながら、不安とストレスを抱えているなら、是非エリオット波動を学んでみてください。いままでに見えていなかった危険に気づくことができて、リラックスした状態でトレードをできるようになります。
なぜ兼業トレーダーに向いているのか?
それでは、次に何故兼業トレーダーに向いているのかを解説していきます。
兼業トレーダーと専業トレーダーの大きな違いは、トレードに掛ける時間の長さだと考えています。
家事をしていたり、サラリーマンをしていたりして、日中はチャートを見ることができない。夜間の2時間しか時間をつくることができない。エリオット波動は、そんな方にぴったりの手法なのです。
多くのインジケーターを活用したテクニカル手法においては、そのトレード機会がいつ訪れるのか?ベストなタイミングで丁度チャートの前に座っていることができるのだろうか?と不安になり、いざチャートを見た時には、既にチャンスを逸していたりする経験はありませんか?
更に最悪のパターンとしては、本来のチャンスでも無いのに、せっかく2時間チャートを見ていたので、ついつい無駄なポジションを取ってしまうようなケースですね。
では、エリオット波動を学ぶとそれが変わるのか?それは、2つの理由から大きくトレードへの向き合い方が変わります。
長期のストーリーを立てられる
どの時間軸においても、ローソク足で20本から50本程度の先の動きの可能性について、いくつかの仮説をたてられるようになります。
そうすると何がかわるのか?「トレード機会が大体このあたりに来そうだ。」ということがわかるようになります。また逆に、「今日は、トレードチャンスが来ることはないだろう。明日か明後日だな」というのもわかるようになります。これは兼業トレーダーにとって非常に重要なことです。それは、今日と言う日を意味のある使い方をできるようになるからです。
明日を早く切り上げるために残業をすることもできます。友達と出かけることもできます。早めに寝て体調を整えることもできます。運動やヨガをすることもできます。もちろん普段読めない本をじっくりと2時間読むこともできます。
毎日、チャートの前に座って、来るのか来ないのかのチャンスを見ているというストレスから解放されることが非常におススメのポイントです。
水平線でトレードができる
エリオット波動を使ってトレードをする場合、実際のエントリーポイント、利益確定のポイント、損切りのポイントは、全てそれぞれの波形のフィボナッチ比率に基づいて事前に計算することが可能となります。
例えば、押し目を狙って上昇トレンドを捕まえようとするトレードでは、押し目で下落している最中に、その転換点のレートを具体的な数値で導き出すことができます。
インジケーターのようにシグナルのサインを見るわけではないので、事前に指値を入れることが可能となります。当然、指値を入れる時点で、同様に損切りのレートをどこにすべきか?利益確定のレートをどこにすべきか?というのも把握できていることになります。
すると、実際のトレードスタイルがどうなるかというと、「そろそろ明日の日中にチャンスが来そうだな」と想定する前日の夜に、チャートを見て波動分析を行い、IFO注文で、「エントリーの値段」、「損切りの値段」、「利益確定の値段」の全てを指値することが可能となります。
すると、翌日の仕事中に、シナリオ通りに相場が動いていれば、ベストなタイミングでポジションを取ってくれているので、夜は、含み益のある画面を見ながら、損切りレートの引き上げや、利益確定レートの分析等のポジションコントロールに費やすことができます。
最後に
エリオット波動を学習し、使いこなせるようになるには、それなりに最初は苦労します。
しかし、自動車の運転と同じように、身につけてしまえば無意識に目的地にたどり着けるように、身につけてしまえば、目の前にあるチャートからトレードチャンスを無意識に見つけることができるようになるます。どちらかと言えば、「今はトレードすべきではない」というのを無意識に理解できるようになります。
これがわかることが、1日に2時間しか使えない兼業トレーダーにとって、トレードの成功率を上げるだけでなく、ストレスや失敗を大きく減少させて、成功への安定した道となります。
わからないことについては、解説をしていきますので、一緒にエリオット波動を使いこなせるようにしていきましょう。